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XR開発の目的

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高度情報化社会においてウェアラブル端末として頂点に君臨するであろうXRデバイスの有用性と、その地位を得るために現在何が足りていないのか、そのためにアプリケーションエンジニアがどんな可能性を見せなければいけないのか、それによってうみだされる新たな需要と市場で何が起こるのか、についてまとめて書きます

スライド版

現在のXRの状態

XRデバイスはそもそも普及している数が少ない。持っているユーザーがとても少なくて、開発しているエンジニアが少なくて、強いプラットフォームが存在しているため新規性がない。

いわゆる toC向けというような、特定のユーザー層が抱える問題に対してアプローチするような観点での開発は全く行われていない。

逆に toB では工場や工事現場などで活躍する製品の研究が始まっている。

HMDは一般人が購入するには高額な商品であり、スマートフォンのように誰でも持っていて持っていないと困るような製品ではない

現在のXRが抱える問題

絶対的なコンテンツ数が少ない

現在HMDで利用されるコンテンツはゲームがその全てを占めている。公式ショップがあまりまともに作用していないため、グレーな配給方法を取られることもあるし、別のショップでzipでダウンロードして解凍したapkファイルをadb install するものすらある。そもそも配給の体制が整ってないのだが、逆にいえばそれを整理しなければいけないほどコンテンツ数が多くない。

またそれらはVRを利用したアプリがほとんどを占めている。没入型の体験を含んだ完全に現実世界から隔絶された世界でコントローラーで操作するものがほとんどである。この扱いはコンシューマー機と変わらないように思う。

もう一つの問題として日常使いするアプリケーションがほとんどない。OSベースで提供されるアプリが少なく、カレンダーやメモ帳、タイマーストップウォッチすらない。便利系のアプリがOSから提供されていると、そのアプリに感じた不満を元に新たな派生アプリが生まれるのがアプリケーションが増殖する経緯であるため、こうしたアプリケーションが提供されるのを願う。

没入感にこだわらない体験がない

先にもあげたように提供されるアプリはそのほとんどがVRであるため、没入感を中心においたアプリケーションである。ただそれでは非日常の体験しか提供できず、現実に干渉する形で存在しない。

せっかくMRとして提供されているアプリでも、そのほとんどはモデリングしたキャラクターが現実世界にいるように見えるという没入型の体験を与えるものが多い。

そういったものはコンテンツとして価値があるが、結局のところゲームと変わらず、ゲームのコンシューマ機と同じような扱いになってしまう

現実を拡張する体験の有用性を示す

現実の世界でアバターがアニメーションで動いていても現実の生活には干渉しない。もっとデバイスを普及させるためには生活に沿った有用で現実的な体験をユーザーに提供しなければならない。

そのために、このデバイスがあればより現実社会を豊かにできるのだと、そういう可能性が示したい。デバイスではなく、コンテンツベースで可能性を一般のユーザーに示し、欲しいと思ってもらえる体験を提供しなければならない。

そしてメガベンチャーにその呼ばれるような勢いと金のある会社が利益の見通しを立てて、実際にユーザーに沿ったアプリケーションの開発をするような社会が訪れて欲しい。

現実空間の情報とユーザー情報を活用して利便性のあるサービスにする

現実空間から環境センサで情報を集めて、ユーザーからもセンシングしたデータやパーソナルでデータを収集する。それらを利用して実際に意味のあるサービスとして使用可能な状態にする ユーザーからは体験の対価として情報を収集し、さらなるサービスへと利用できるようにする。

最も有効なものとして『ユーザーの必要な情報をユーザーに必要なときにコンピュータが与えるというシステム』を提案する

コンピュータが能動的にユーザーに体験を与えるシステムは現状ものすごく少ない。理由としてはサーバーから通信を行わないといけないため、その通信を行う発火点を用意しなければならないのである。その発火点を自動的に生成するのはあまりしない。逆に発火点をサーバーに負担にならず、ユーザーに有用な体験を与えるという形で運用するのは課題が大きい。

例については長くなるので別で示す

最終目標

とりあえずの所有率を目標

現在のタブレットの所有率と同じくらいになって欲しい。あると便利だけど、使いこなせるかと言われると難しい。会社などでは活用される機会が多くある。そんな感じの現在のタタブレットの立場くらいに収まってほしい。

情報の扱い方を変える

私たちは必要な情報をGoogleなどで検索して手にいれる。必要になった情報をその都度調べて手に入れている。こんな面倒なことはない。

ユーザーの必要とする情報は必要な情報をコンピュータが持ってきてほしい。そのためにユーザーがもっている情報は全て差し出してもらいたい。住所、性別、身長、体重、職業、ネットの閲覧履歴、などなんでも役に立つものは渡してほしい。

その実用性のある情報ならユーザーのために使えるように還元して欲しい。情報を渡す対価としてサービスと金が欲しい。

匿名性の高いデータサーバーで個人が識別できない形であり自分の情報も他人の情報もあらゆる情報を蓄積し、リンクさせ、学習させてそれを活用したサービスにAPIで提供してユーザーに便利な体験を与えるプラットフォームにしたい。

ユーザーは自分の情報をサーバーにアップロードして対価として月額でお金をもらう。サーバー運営は集めた問題を活用し情報を必要とする企業にサブスクで提供する。

ユーザーはあげるサーバーを自由に選び、いくつかのサーバーからリワードを得る。そうして今のGAFAMに情報を独占される状態を改善して、ユーザーに金が回るようにしたい。そうやって自分の情報を売って金を稼ぐ、不労所得の雛形にしたい。

資料

スマートシティとこれからのデータプラットフォーム構築の課題

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